『観相家 水野南北に学ぶ、かんたん開運方3選』

水野南北は江戸時代中期に活躍した、観相学の先駆者です。観相学とは、今でいう人相学のことで、南北はそれを自分自身の様々な体験から学び研究し、体系化して南北相法を完成させました。小食節食が運勢を改善することを唱え、たとえ凶相であっても開運すると説いています。南北はなぜそのような開運法にたどり着いたのでしょうか?

①小食の実践

南北は幼少の頃に両親を亡くし、伯父に預けられて育ちました。貧しく不遇で悪人面だった南北少年は、今でいう非行少年そのもので、窃盗や乱暴狼藉を繰り返し、当然のように投獄されてしまいます。しかしそんな投獄生活で南北は、シャバと獄中の人々の人相が違う事に興味を持ち始めます。その後シャバに出た南北は、人相見から「1年以内に死ぬ」死相が出ていると言われ、運命転換のため寺に出家を願い出たが条件を付けられてしまいます。
「1年間、麦と大豆だけの食事が続けられたら弟子にする」
これを南北は実践したところ、顔の死相は消えたばかりか、その後の運勢は大きく改善していったということです。この体験が南北の観相学のベースとなり、その後は更に神道、儒教、仏教の三道を深く研究し、
三年間、髪結の小僧になり頭の相を研究し、
三年間、風呂屋の三助をして体の相を研究し、
三年間、火葬場の隠坊をして死者の骨相を徹底的に研究し、
観相学を極めていきました。

「飲食を分限より少なくすれば、人相が悪くとも吉であり、相応の福分を得て長生きし晩年幸福となる。」

これは南北が人間観察から導きだした開運の為のひとつの答えであり、南北相法の中心的概念です。そしてこれは貧富の差も、貴賤の差も関係なく誰もが実践できることです。であるならばその小食を実践しない理由は何処にありません。しかもコスパは最強です。
そして更に、願望実現をさせたいのであれば、

「自分が祈りを捧げたい神仏を思い浮かべて、その神仏に向かって「3膳の食のうち1膳を捧げ奉ります」という。そして 2膳を食べると、その1膳は神仏が受け取ってくれださる。そうすれば、小さい願いごとなら1年で叶うのである。」

これも今日から直ぐにでも始められるきわめて簡単な開運&健康法なのです。

②朝日を浴びる

南北は仙術の心得もあり、日拝(朝日を拝すること)が自然と調和した人間の生き方の基本であり、それがおのずと開運に繋がると言っています。

「およそ朝寝をする者は、生涯の七分を寝て暮らし、一分を飲食のために費やし、さらに一分を物見遊興に過ごし、やっと残り一分の日夜で稼ごうとするけれども、これで立身出世があるはずがない。」

要は早寝早起きをせよ、ということです。夜働きは大凶だそうです。私自身とても耳が痛い話ですが、一日の天道の巡りとともに仕事をすることで運気が上がるというのは、宇宙、自然の一部である人間にとってみれば当然の真理。ステイホーム生活を言い訳に乱れがちな生活リズムは、よくよく慎むべきだと思います。

③陰徳を積む

「悪い因果を解消して良い因果を作るには、陰徳を積むしか方法がない。慈善事業・動物愛護などは人の目に触れる行為であり、陰徳ではない。本当の陰徳とは、日々の食べ物を半椀減らす行為である。これは自分しか知らないから本当の陰徳なのだ。毎回一口減らすことを継続するなら、自分の悪い因果・子孫の悪い因果を解消することは、月を指すほどに明らかなことである。」

もう解説するまでもないのですが、このような考え方は。旧き良き時代の日本人は、誰もが持っていた感覚、精神であったと思います。誰が見ていなくてもお天道様が見ている…この感覚さえあれば、世界は割と平和でいられると思います。しかし、この世知がない世の中、更には非常事態宣言下の昨今にあっては、今だけ、金だけ、自分だけ的な発想も多くみうけられます。そんな心の使い方の先には開運などは当然無いのでしょうね。

いかがでしたでしょうか?水野南北の観相学は、巷にありがちな陳腐な成功哲学本などよりも遥かに実践的で、この現代でも十二分に活用できる開運や成功のノウハウが満載です。その中でも小食、朝日、陰徳のキーワードは最重要な概念です。これらを理解し実践できれば、自粛明けは勿論その後の人生にも良い影響を与えることになるでしょう。この機会にぜひ南北の著書を一読されることをおススメします。
以前のような生活ができないこんな自粛生活だからこそ、これまで忙しすぎて外向きだった心の矢印を、自分の内面向けなおし、本来の心の在り方や使い方に思いを巡らせるのも良いのかもしれませんね。

参考文献
若井朝彦「江戸時代の小食主義」花伝社/2018年

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